正しいPMI講座

【アフターM&A】M&AはPMIが鍵!M&A後のマネジメントで大切なものとは

2021/11/01正しいPMI講座

意外に思うかもしれませんが、M&Aにおけるゴールは「M&Aを成約させること」ではありません。M&A後のマネジメントを成功させ、体制を整え、事業や利益を拡大しシナジー効果を得ることが、M&Aのゴールなのです。

しかし、M&Aは異なる会社が1つになるため、統合にあたっては業務面やシステム面、従業員のモチベーションの維持など、さまざまな面を意識しておく必要が。M&Aを成功させシナジー効果を得るためには、事前に「アフターM&A」についての計画を立てておくことが重要です。

アフターM&Aにおける統合作業が、PMI(Post Merger Integration)です。PMIはM&Aの成功を左右する非常に重要な工程であり、M&Aの成功の鍵はPMIが握っているといっても過言ではありません。

そこで今回は、買い手企業にとって最重要であるアフターM&Aや、M&A後のマネジメントで大切なものと課題、そしてPMIの重要性などを解説していきます。

1.M&A後のマネジメントで大切なものと課題

M&Aを成功に導くために必要なM&A後のマネジメント。通常マネジメントというと、さまざまな情報や人材の「管理」をイメージするかもしれませんが、M&Aにおいて重要なのは「ムードメイク」です。

2つの異なる会社が統合されるM&Aにおける課題は、従業員のモチベーションを保つことです。特に売り手側(買収される側)企業の従業員は、M&Aに不安や不満を感じやすい状態。会社の要ともいえる従業員のモチベーションを維持し、働きやすい環境づくりを意識しなくてはなりません。働きやすい環境のためのムードを作っていくことも、マネジメントの担う大きな役割です。

PMIで行うムードメイクの一例として、親会社からきた社長が従業員の仕事について褒めることがあります。「できていないね」という評価は人をがっかりさせてしまうもの。人ではなく「した仕事」を褒めてあげることがモチベーション維持に効果的です。

また、以前「M&A失敗事例:失敗しないために気を付けることは?」という記事で、実際にM&Aを行った方の経験談を伺いました。

ある企業は買収後、まるで転げ落ちるかのように売上が落ちていったとか。そこで、社長を外部から招聘したら、一気に売上が伸びたそう。この社長さんは、大きな慰労会などを積極的に行うなど、従業員とコミュニケーションを取るといったムードメイクに重点を置いていました。

最も適したムードメイクの方法は企業によって異なるかもしれませんが、コミュニケーションを通じて信頼関係を築くことが、マネジメントの成功、ひいてはM&Aの成功に繋がるのです。

>>M&A失敗事例:失敗しないために気を付けることは?https://pmic.jp/2021/07/20/%e3%80%90m%ef%bc%86a%e5%a4%b1%e6%95%97%e4%ba%8b%e4%be%8b%e3%80%91%e5%a4%b1%e6%95%97%e3%81%97%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ab%e6%b0%97%e3%82%92%e3%81%a4%e3%81%91%e3%82%8b%e3%81%93%e3%81%a8/

ムードメイカーの重要性

職場に楽しんでいる人や幸せな人がいると、生産性も上がり成果も上がりやすいもの。従業員のモチベーションを高めてくれるような、「ムードメイカー」の存在もとても重要です。

コミュニケーションが活性化されたことで、業績がアップした例もあります。例えば、合併後に、朝礼で元気に発言してくれるようないわゆるムードメイカーになってくれる人材を派遣する、というのも効果的。

M&A後のマネジメントの中でも最重要ともいえるモチベーション維持を成功させるなら、管理だけではなく「ムードメイク」およびコミュニケーションを活性化させてくれる「ムードメイカー」の存在が重要になってくるでしょう。

2.アフターM&Aの鍵!PMIの重要性とは

アフターM&Aの鍵ともいえるPMI(Post Merger Integration)。数々のM&Aを終えた企業に取材している弊社が常々感じているのは、「売り手企業の従業員にM&Aの目的と未来を共感・納得してもらう」ことの重大さです。

せっかく良い企業を買収できても優秀な人材が流出してしまったり、モチベーションの低下により業務効率が落ちてしまったりしたら、満足のいく結果は残せません。

M&A後に良い結果を残しシナジー効果を生んでいくためには、従業員のモチベーションを維持できるような効果的なPMIが必要不可欠なのです。そのためにもM&A後のマネジメントとして、管理だけではなくムード作りが重要です。

3.PMIの流れとは

ここからは、アフターM&Aの鍵ともいえるPMIの具体的な流れについて見ていきましょう。

【PMIの流れ】

M&A成立前(基本合意締結前から企業風土や経営理念について理解)

デューデリジェンス後(確度の高い情報をPMIの計画書に反映)

ランディングプランの策定

100日プランの策定

1:M&A成立前

M&Aの基本合意締結前に、PMIについて計画を練っておきましょう。相手企業の経営理念や企業風土、実際の業務や人事などはトップでないとわかりません。

もちろん、合併後からではないとわかりにくい部分もありますが、M&A成立前から経営者を中心に両社で確認しあい、アフターM&Aをスムーズに迎えられるように準備しておくべきです。

2:デューデリジェンス後

デューデリジェンスを経て、より精度の高い情報を得られます。精度の高い情報やリスクをM&A成立前から準備していた計画に落とし込みます。

より細かく正しい情報をフィードバックさせ、アフターM&Aに行うPMIの計画書の精度を高めていきましょう。

3:ランディングプランの策定

続いては、ランディングプランの策定です。ランディングプランとは、クロージング後数か月以内(通常3~6か月ほど)に行うべき統合作業の計画のこと。

対象となるのは管理面や事業面、モチベーション維持のためのムードメイクなど。管理面では組織や規定の見直し、人事・労務面での変更、社内システムの見直しなどが挙げられます。

事業面では原価の見直しや販管費・管理費の変更、取引先の確認・見直しなど。ムードメイクでは、従業員とのコミュニケーションや信頼関係を築くためのムード作りなどが挙げられます。

4:100日プランの策定

PMIおよび統合作業は、「案件がクローズしてから100日を目処に行う」ため、【100日プラン】という呼び方をされています。100日プランは、大企業と中小企業によって意味合いが異なるので注意しましょう。

大企業における100日プランとは、「クロージング後3ヶ月(100日)で買収先の基本計画を策定すること」を指します。この基本計画では、年度に残った期間の業績目標の見直しや、次年度の目標設定など中期間の計画を策定します。

一方、中小企業の100日プランは、「100日間で完了する短期アクション」を指します。大企業に比べて小回りのきく中小企業は、統合における計画を立てて実行するところまでを、案件クローズ後100日で行うケースが一般的。

詳しい100日プランの内容は、こちらの記事で解説しておりますので合わせてご覧ください。

>>100日間がカギを握る!?M&A成功を左右するPMI100日プラン】とは

100日間がカギを握る!?M&A成功を左右するPMI【100日プラン】とは

 

4.M&Aを成功へ導くために、PMI総研ができること

アフターM&Aを支えるのは従業員とのコミュニケーションです。M&Aはクロージングがゴールではなく、「M&Aを経て、シナジー効果を発揮したとき」こそが、本当の意味でのゴール。

良いシナジー効果を生むためには、経営統合のプロセスが非常に重要です。だからこそ、M&Aの成功の鍵は、アフターM&Aに行うPMIにあるのです。

「企業を作っているのは人である」ということを忘れずに、信頼関係を築いていく努力をしていかなくてはなりません。

M&A後のマネジメント、PMIについてはPMI総研にお任せ

M&A後のマネジメントやPMIは、M&Aを本当の意味で成功させるためになくてはならない重要な工程です。しかし、異なる会社を1つに統合し、さまざまな思いを抱える従業員と信頼関係を築いてモチベーションを維持させるのは容易ではありません。

弊社は、PMIを成功に導いた事例や失敗事例などを解説する「PMIセミナー=PMIに成功している企業は何をやっているのか?」や、従業員の不安を解消する「コミュニケーションレター」など、経営統合をスムーズに進めるためのサービスを提供しています。

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